既存業態はこの点が最重要課題といえます
世には、マーケティングからノウハウ運営に関するあらゆる専門書があふれておりますが、私がいつも違和感を覚える表現に
現代の消費者は賢い
と、言うのがあります、恐らく皆さんも耳にしたことは幾度と無く有ると思います
これは、
昔は、消費者は何も知らず上手くこちらは立ち回れたと言うことでしょうか
それとも、もう消費者を騙す事は出来ないということでしょうか
この表現をなさっている方ご自身は、消費者・生活者としての立場や想いは無いのでしょうか？
はなはだ疑問です
消費者の存在しないビジネスは有り得ません
ですから、業界も成長し存続し新しいビジネスも発生していることと思います
消費者とは、とても正直で移ろいやすいものです
ですから、情報をコントロールし、より多くの情報を発信し、マーケットの支持を獲得するために変化を恐れず細かく
対応する必要があります
老舗と言われるところは、実はこの対応力が非常に優れており、それ故数百年の
歴史
を刻んできたと言えます
現代は外部環境があらゆる意味で変化しております
しかもその変化のスピードは早く、複雑になっております
ですから、
提供者側の飲食店は、自ら変る努力をしなければ成りません
コンセプトを見直すことは非常に重要です
以前はヒットコンセプトでオンリーワンであったが、認知度が増すに従い一般的になり、模倣され、陳腐化していきます
企業経営には、成長期・安定期・衰退期が必ず存在します
どのようなことであれ、安定期に入れば次に待ち受けているのは衰退期です
その衰退期に入る前に、もしくは、現在衰退期であろうとも、変化することにより、違うステージへ脱却することは可能です
業態そのものを見直し変換していく、業態は微調整しながら味変えをしていく処方箋は色々とあります
大切なポイントは、正しい調査に基づく仮説検証をし、
勇気を持って一歩を踏み出すと言うことです
新しい扉を開くことは、恐怖が先行しますが、期待感も膨らみます
積極的なプラス思考と楽観主義を持ち、不退転の覚悟で業務に向かい合いましょう
ここで、向かい合いましょうと表現したのには理由があります
考えている以上にこれは大変な作業です
ある種の自己否定にもなります
ビジネスモデルそのものを180度変えることにもなる可能性も有ります
場合によっては事業の継続そのものを考慮することにもなります
それぐらい経営者は自分自身に向かい合わなければなりません
店舗のコンセプトを変更するということは、経営者にとり非常に重要な作業ですが、
どのような時代でも何時までも万能なコンセプトなどは存在しません
ですから、恐れずに取り組みましょう
東京の永福町というところに、有名なラーメン屋さんがあります
今は、ラーメン1杯￥1,100で販売しております
高いですよね、でも超繁盛店で有名店です
そこのオーナーは著書の中で、味変えは数年おきに実施しており、すでに何度も味は変えております と書かれております
数十年前に開業し今でも行列店です
弟子も多く巣立っており、ラーメン業界でもブランドとして確立しております
商品を変更し味の方向性を変更し、時代に対応し常に消費者に支持されつづけております
経営者としても飲食業界人としても、尊敬に値する事だと思います
コンセプト疲労とは、
経営者もスタッフも店舗も、そして消費者も疲労していることです
勇気を持ってリフレッシュしましょう
新しい扉の向こうには、新しいマーケットと消費者が待ち構えており、
新しい成功も用意されております
須田 光彦